シンポニーの効果

前回はシンポニー単剤の効果について説明しました。今回はそもそものところで、シンポニーの通常の効果について説明します。
 *前回の記事はこちら

GO-FORWARD試験やGO-FORTH試験あたりが該当しますが、日本人を対象にした試験であるGO-FORTH試験を紹介します。

 引用元:Ann Rheum Dis. 2012; 71: 817

関節リウマチの治療ではメトトレキサート(商品名:リウマトレックス、メトレート。以下MTX)がアンカードラッグとされており、関節リウマチと診断されたらまずはMTXを使用します。今回の試験は、MTXで効果不十分であった場合にシンポニーを使用した際の効果について検証しています。

対象患者さん

20〜75歳
1987年の基準で関節リウマチと分類(≒診断)されている
罹病期間3ヶ月以上で、MTX6mg/週以上を3ヶ月以上投与されている
4週間以上MTXの投与量変更がない
関節リウマチの活動性がある
 →66ヶ所中4ヶ所以上の腫脹関節、68ヶ所中4ヶ所以上の圧痛関節がある
(1)〜(4)のうち少なくとも2つの条件を満たす
 (1) CRP≧1.5mg/dL または 血沈>28mm/h
 (2) 朝のこわばりが30分以上持続
 (3) レントゲン上骨びらんを認める
 (4) 抗CCP抗体陽性またはリウマトイド因子陽性
→要は、MTXで一定期間治療したにも関わらずまだリウマチの活動性がある患者さんを対象にした、ということですね。

シンポニーの投与方法

Group1:MTX+プラセボ(薬が入っていない偽薬)
Group2:MTX+シンポニー50mg
Group3:MTX+シンポニー100mg
の3つのグループに分けました。シンポニーは4週間に1回、皮下注射での投与です。

治療薬

前の記事

シンポニー単剤の効果
治療薬

次の記事

アクテムラの効果