妊娠中の関節リウマチ活動性低下に寄与する因子
今回は、妊娠中の関節リウマチの活動性に関する話題です。
以前は、関節リウマチは妊娠中は活動性が下がる(=よくなる)と言われていましたが、最近では必ずしもそうではないことが分かってきています。妊娠中にリウマチの調子が保てる方もいれば、妊娠中も調子が悪い方もいます。では、どういった方が妊娠中でもリウマチの調子が保てるのでしょうか?
今回はこの点に関して検討した報告を紹介します。
引用元:Arthritis Care Res. 2017; 69: 1297
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目的
関節リウマチに罹患している患者さんが妊娠したときに、妊娠後期の低疾患活動性や寛解の維持に寄与する因子を検討しています。
対象患者さん
PARAstudyというオランダの全国的な前向き研究
1987年の関節リウマチの分類基準を満たしている
2002年から2008年の間で、妊娠を希望していた、もしくは既に妊娠していた
→こういった方で、妊娠した方を追跡し、使用した薬剤やリウマチの活動性などのデータを集積し解析しました。