シムジアの早期併用
今回は、シムジアの早期併用での効果についての説明です。
シムジアは生物学的製剤の中でもTNFα阻害薬に分類される薬剤です。通常はまずメトトレキサート(リウマトレックス、メトレート、以下MTX)で数カ月間治療を行い、効果不十分であれば次に生物学的製剤やJAK阻害薬を追加する、とされており、生物学的製剤は第2段階目の治療です。
しかし、今回のシムジアともう一つヒュミラだけは、ある一定の条件の下に、治療開始時からMTXと同時に開始することが認められています。今回はその根拠となったC-OPERA試験についてご紹介します。
引用元:Ann Rheum Dis. 2016; 75: 75
目的
発症早期で、予後不良因子を有する関節リウマチ患者さんにおいて、初期治療としてのMTX+シムジアによる治療とMTX単独による治療との効果を比較する。
→治療開始時からシムジアを併用することにどれだけの意義があるかを検討しています。
対象患者さん
・20〜64歳で、2010年の分類基準を満たす関節リウマチ患者さん
・発症から12ヶ月以内
・DAS28≧3.2以上=中疾患活動性以上の活動性がある
・MTXによる治療歴がない
・以下の予後不良因子を有する
①抗CCP抗体(正常上限の3倍以上)またはRF(リウマトイド因子)が陽性
②骨びらんがある
→発症早期で未治療の患者さんのうち、関節破壊のリスク高い方、というイメージです