妊活は何歳までに始めなければいけないか?

今回は母性内科に関する話題です。

医療の発展により、関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)など慢性疾患を抱える方でも妊娠・出産を考えることができるようになりました。慢性疾患を抱えた方の妊娠・出産時の内科疾患を管理する分野が母性内科であり、膠原病の分野でも注目されています。

一方で、女性の社会進出に伴い妊娠・出産の高齢化も起こっています。また、体外受精(IVF)などの生殖補助医療(ART)、いわゆる不妊治療が必要な方も珍しくありません。そうなると、たくさんお子さんが欲しければ計画的に妊活を始めないと間に合わないことになります。

例えば3人お子さんがほしいと思っていたら、何歳までに妊活を始めないといけないのでしょうか。

 引用元:Hum Reprod. 2015; 30: 2215-2221

細かい説明は不要で結果だけ見たい、という方は3ページの表をご覧下さい。

この論文では、お子さんが1人欲しい場合、2人欲しい場合、3人欲しい場合と3つに分けて、何歳までに妊活を始めなければならないかを算出しています。また、さらにそれぞれ3つの場合をIVF(体外受精)が必要な場合とそうでない場合に分けています。

加えて、この人数をどれぐらい希望しているかという度合いにも分けています。具体的には、①この人数を非常に強く希望する(これを90%と表記)、②強く希望するが何が何でもというわけではない(これを75%と表記)、③希望するがこの人数に強くはこだわらない(これを50%)、といった形です。