シンポニー単剤の効果
結果
最終的にこの試験によって薬剤(プラセボも含めて)を投与された患者さんは308人です。概ね各グループ100人程度ですね。
82%が女性、平均年齢は52歳、罹病期間は平均8.9年、平均CRPは2.5mg/dLで、73.7%の患者さんは過去にMTXの投与歴があります。
14週間時点でのACR20(ざっくり言って20%ぐらいよくなった)に到達した患者さんは、
100mgのグループで58.8%、50mgのグループで50.5%、プラセボグループでは19.0%でした。100mgグループでも、50mgグループでも、効果があると言ってよいぐらいプラセボと差があります。
ACR50、ACR70も同様にプラセボ(シンポニーを投与しない患者さん)と比べて達成率が高いという結果でした。具体的にはACR50の達成率は、50mgのグループで28.7%、100mgのグループで32.4%です。ACR70は50mgのグループで12.9%、100mgのグループで11.8%です。
また、HAQ-DIの改善もやはり100mgのグループと50mgのグループがプラセボよりも大きかったです。
レントゲン上の進行も、100mgグループや50mgグループの方がプラセボよりも抑えられていました。
有害事象(≒副作用)については、これまでの様々な報告と比べて大きく異なることはありませんでした。やはり感染症には注意しましょう、ですね。
まとめ
以前のGO-FORWARD試験(Ann Rheum Dis. 2009; 68: 789)が示している通り、もちろんMTXの併用ができるにこしたことはありません。しかし、MTXが併用できない場合には、シンポニー単剤というのも選択肢にはあがる、ということを示す論文です。
ただし、MTXが併用できない場合に他の製剤よりも優先してシンポニーを使いましょうという結果ではない、という点には注意が必要です。
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