リウマチの調子の良し悪しの評価方法
また、ある薬を始めて効果があれば、治療前のDAS28の値は治療後には低くなるはずですが、その差が1.2よりも大きければその薬の治療反応性はよいと判断する、という指標もあります。
さらに、リンヴォックの話をした時に出てきましたが、ACR20、ACR50、ACR70という指標もあります。
例えばACR20とは、
①腫脹関節数が20%以上改善
②圧痛関節数が20%以上改善
③患者による疼痛評価、患者による全般的評価、医師による全般的評価、採血での炎症の値、患者による身体機能評価、の5つのうち3つが20%以上改善
という①〜③のすべてが満たされている状態をいいます。
簡単に言えば、20%程度よくなっている、というのがACR20です。
ACR50、ACR70の場合は、この20という部分がそれぞれ50、70に変わるので、大雑把に言えばそれぞれ50%程度良くなっている、70%程度良くなっている、ということです。
ただし、ACR20、50、70といったような評価までするのは臨床試験の場合が多く、日常ではここまでの評価はしていないことが多いと思います。
日常では、DAS28、SDAI、CDAIといったあたりを用います。
様々な視点を取り入れた優れた方法と言いましたが、一方で欠点もあります。
例えば、もともと罹患関節数が少ない方やCRPや血沈などの数値が上がりにくい方です。
このような方は調子が悪くてもDAS28、SDAI、CDAIといった指標は数値が上がりにくくなってしまいます。
こういった場合には、普段よりも一層患者さんの話に耳を傾け、日常生活にどれだけ困っているか注意を払うことが必要です。
ただ、私の勤務医時代もそうでしたが、すべての患者さんの声にゆっくり耳を傾けて、ということまでできていないのが現状と思います。
当院ではそういったところをサポートしたいと考えています。
これを読んでいただいて、自分はあてはまるかも、と思った患者さんは一度当院へご相談下さい。
また、自分のところにこういった患者さんがいると思ったかかりつけ医の先生も、一度当院への相談を患者様へお勧め下さい。