エンブレルの減量・休薬

まとめ

減量・休薬の可能性については主に第2期の結果を見ていただくことになりますが、エンブレルを半分に減量すると40%弱が、エンブレルを休薬すると60%が、MTX・エンブレル両方を中止すると80%弱が寛解を維持できなくなります。この数値を見ると結構な再燃率ですよね。

どういう人が減量しても寛解を維持できたか、というところまでは今回は言及されていませんが、他の試験などで言われているのは、寛解の中でもより活動性が低い人、いわゆる「深い寛解」に到達した人がうまくいきやすいとは言われています。

また、注意すべき点は、今回の試験は発症早期にMTX+エンブレルで治療開始、という通常よりも強力な治療を行っているという点ですね。

今回の結果をみると、休薬というよりは減量の方が現実的な印象ですね。それもギリギリ寛解に到達した、というよりは寛解の中でもより十分に活動性が抑えられている方で減量を検討する、といった形でしょうか。

私の実感としても同様です。エンブレル中止しても寛解を維持できる方は多くはなかったですが、エンブレル50→25mgへ減量できる患者さんはそれなりにいらっしゃいました。

休薬よりも減量(もしくは投与間隔延長)というのはエンブレルに限らず、生物学的製剤一般にも言われていることです(Ann Rheum Dis. 2018; 77: 515)。寛解の次の目標は、生物学的製剤の減量(または投与間隔延長)でしょう。

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