プラリアの関節破壊抑制効果

まとめ

以上の結果から、関節リウマチ患者さんにプラリアを投与することによって、関節破壊の進行抑制効果が見られたと解釈できます。

ただし、関節破壊というものを、関節裂隙狭小化と骨びらんの2つの要素に分けてみると、骨びらんの進行抑制は見られたものの、関節裂隙狭小化の進行抑制は見られませんでした。

また、関節リウマチの疾患活動性を抑える効果はなかったことも示されています。つまり、関節リウマチの根本である炎症を抑えている訳ではありません

従って、プラリアは関節リウマチのメインの治療薬ではない、という位置づけになります。個人的な解釈としては、免疫抑制作用(抗炎症作用)をもつ抗リウマチ薬を用いてある程度疾患活動性が抑えられたものの、わずかに骨びらんが進行してしまうような状況において使う薬剤であると思っています。

ですので、多くの患者さんに積極的にどんどん使うような薬ではありませんが、それでも、免疫抑制作用とは異なる機序で上乗せで関節破壊抑制効果をもつ薬剤があるというのは心強いと思います。また、骨粗鬆症を合併している患者さんでビスホスフォネート製剤の効果が頭打ちになってきた時にもいい選択肢になると思います。

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