新型コロナウイルス変異株に対するワクチンの効果

今回は膠原病の話題から離れます。最近、新型コロナウイルスの変異株の話題がニュースでよく取り上げられています。さらに、変異株に対してはワクチンが効かないのではないかという疑問も投げかけられています。

今回は、変異株に対するワクチンの効果に関する知見をご紹介します。

 引用元:N Engl J Med. Apr15, 2021 NEJMc2102017

ファイザー製のワクチン2回接種が完了した方の血液を使用し、これらの方がもつコロナウイルスに対する抗体が、変異株に対してどれぐらいの効果を持っているのかを検証しています。

まず、結果の図を示します。

分かりやすくするためにかなり大雑把に言うと、数値が大きい(棒グラフが高い)ほど、効果が高いと思って下さい。一番左のグレーのグラフは変異のない通常株のウイルスに対する効果を、左から2番目の白のグラフは変異株である英国株に対する効果を、左から3番目のオレンジのグラフはブラジル株に対する効果を、左から4番目の赤のグラフは南アフリカ株に対する効果を示しています。

英国株やブラジル株に対しては通常株と概ね同等の効果がありそうです。現在日本で流行しつつあるのは英国株ですので、これに対しては効果は十分にありそうですね。一方で南アフリカ株に対しては効果は落ちそうです。ただし、効果がなくなってしまうわけではありません。ですので、これをもってワクチンの接種は意味がないというのは成り立たない論理ですね。十分意味があると思います。

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